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70代で注意すべき目の病気|症状・原因・治療法を紹介

2026年02月09日
目次
70代になると、白内障・緑内障・加齢黄斑変性・糖尿病網膜症などの目の病気が増え、視力低下や失明のリスクも高まります。
「視界がかすむ」、「目が疲れやすい」と感じたら、加齢による変化のサインかもしれません。

このページでは、70代が注意すべき目の病気と予防法、早期発見のポイントを解説します。
正しい知識と生活習慣で、いつまでもクリアな視界を守りましょう。

1.70代で注意すべき目の病気

70代になると、目の健康はますます重要になります。
加齢に伴い、白内障や緑内障、加齢黄斑変性・糖尿病網膜症などの目の病気のリスクが一気に高まり、視力低下や失明につながることもあるため注意が必要です。

ここでは、70代で特に注意すべき目の病気の特徴や症状、治療法についてわかりやすくご紹介します。

白内障とは?|目がかすむ代表的な病気

白内障のメカニズム
白内障は、70代で最も多い目の病気のひとつです。
水晶体が白く濁ることで視力が低下し、放置すると日常生活に大きな支障をきたすことがあります。

白内障の原因・症状・治療法
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主な原因 ・加齢(最も多い原因)
・糖尿病
・ステロイド薬の長期使用
・紫外線の影響
主な症状

【初期】
・視界が少しかすむ
・光がまぶしく感じる

【中期】
・視界全体が白っぽくぼやける
・物が二重に見える
・眼鏡をかけても視力が出にくい

【末期】
・強い視力低下で日常生活に支障
・運転や読書が困難になる

主な治療法

【初期】
・点眼薬で進行を抑える

【進行期】
・手術で濁った水晶体を取り除き、人工の眼内レンズに置き換える

白内障は進行しても痛みがないため気づきにくいのが特徴です。
70代では発症率が非常に高いため、視界がかすむ・まぶしいと感じたら早めに眼科を受診することが大切です。

白内障の詳しい症状や治療法については、院長ブログ『白内障の症状|初期症状から進行まで詳しく解説』もご覧ください。

院長ブログ『白内障の症状

緑内障とは?|自覚症状が少なく進行する病気

緑内障の見え方
緑内障は、視神経がダメージを受けて視野が徐々に欠けていく病気です。
日本では失明原因の第1位であり、70代では特に注意が必要です。

初期にはほとんど自覚症状がないため、定期検診での早期発見が欠かせません。

【緑内障の原因・症状・治療法
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主な原因 眼圧の上昇(最も多い原因)
・加齢による視神経の脆弱化
・正常眼圧緑内障
主な症状

【初期】
・自覚症状ほぼなし
・暗い場所で見えにくい
・眼の疲れを感じることがある

【中期】
・視野の端が欠ける
・物が部分的に見えない
・気づかずにぶつかることがある

【末期】
・視野がトンネル状になる
・中心部も欠ける
・最終的に失明する可能性

主な治療法

【軽度〜初期】
点眼薬で眼圧を下げる

【中等期】
・点眼で不十分な場合、レーザー治療を併用

【重度〜末期】
・手術(房水の流れを改善し、眼圧を下げる)

緑内障は痛みがなく、ゆっくり進行するため気づきにくい病気です。
自覚症状が出たときにはすでに進行しているケースも多いため、70代では定期的に眼科検診を受けることがとても重要です。

違和感があれば、お気軽にご相談ください。

加齢黄斑変性とは?|視界の中心がゆがむ病気

加齢黄斑変性の見え方
加齢黄斑変性は、網膜の中心にある「黄斑」が加齢や生活習慣によって障害され、視界の中心がゆがんだり欠けたりする病気です。
欧米では失明原因の第1位、日本でも高齢化に伴い増加しています。

【加齢黄斑変性の原因・症状・治療法
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主な原因 加齢による網膜の老化
・喫煙習慣
・高脂肪の食生活
・遺伝的要因
主な症状

【初期】
・物がゆがんで見える
・視界の中心がかすむ
・細かい文字が読みづらい

【中期】
・視界の中心が暗くなる
・まっすぐな線が波打って見える
・色の見え方が変わる

【末期】
・中心部が見えない
・大きな視力低下
・日常生活に大きな支障をきたす

主な治療法

【軽度〜初期】
サプリメント(抗酸化物質)で進行抑制

【中等期】
・抗VEGF薬の眼内注射で進行を遅らせる

【重度〜末期】
・レーザー治療
・光線力学療法(PDT)で視力の維持を図る

加齢黄斑変性は、視界の中心が影響を受けるため生活の質に直結する病気です。
症状が軽くても放置すると急速に悪化する場合があるため、70代では早期に眼科で検査を受けることが大切です。

2.70代で目の健康を保つ生活習慣

70代になると、目の病気のリスクが高まり、視力低下や失明につながることもあります。
こうしたトラブルを防ぐには、食事・運動・日常生活の習慣を見直すことが大切です。

ここでは、目の健康を保つための生活習慣を紹介します。

目に良い食事|視力維持に役立つ栄養素

バランスの良い食事
食事は体だけでなく、70代で目の病気を予防し、視力を維持するためにも重要な役割を果たします。
特に以下の栄養素は、白内障や加齢黄斑変性などの予防に効果が期待できます。

【目に良い栄養素の一覧表
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栄養素 役割 多く含まれる食品
ビタミンA ・夜間の視力維持に不可欠な栄養素
・不足すると夜盲症の原因に繋がる
・鶏レバー
・うなぎ
・にんじん
・かぼちゃ
・ほうれん草
ルテイン ・抗酸化作用で網膜や黄斑を保護する栄養素
白内障・加齢黄斑変性の予防に役立つ
・ほうれん草
・ケール
・ブロッコリー
アントシアニン ・目の疲れを軽減し、視機能を改善する栄養素 ブルーベリー
・カシス
・ナス
・赤キャベツ
オメガ3脂肪酸
(DHA・EPA)
・網膜の機能を守り、ドライアイを改善する栄養素 マグロ
・イワシ
・サバ
・亜麻仁油
・えごま油
アスタキサンチン
・眼精疲労抗や酸化作用 サケ(鮭)
・エビ
これらの栄養素は、食事から摂るのが基本ですが、ただし70代では食欲が落ちやすいため、必要に応じてサプリメントを取り入れるのも有効です。

サプリについてもお気軽にご相談ください。

目の健康を守る運動|毎日続けたい習慣

運動をする老人
70代で目の健康を守るには、無理のない運動習慣を継続することが大切です。
運動によって血行が良くなり、目に必要な酸素や栄養が行き渡りやすくなります。

【70代におすすめ|目の健康を守る運動
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おすすめな運動 効果 ポイント
ウォーキング 全身の血行を良くし、目の酸素供給をサポート ・毎日20〜30分を目安に、無理のないペースで行う
目の体操 目の筋肉をほぐし、ピント調整力を保つ ・遠近を交互に見る
・上下左右に動かす
・まばたきを意識的に行う
軽いストレッチ 首や肩の緊張をほぐし、目の血行改善 ・デスクワークの合間に首回しや肩の上下運動を取り入れる
運動は激しいものでなくても十分効果があります。自分の体力に合った方法を無理なく続けることが、目の病気予防や視力維持につながります。

習慣化させて病気を予防しましょう。

日常生活での注意点|紫外線・ブルーライト対策

日傘を指す女性
日常生活でのちょっとした工夫が、70代の目の病気予防や視力維持につながります。
特に紫外線やブルーライトは目に大きな負担をかけるため、意識して対策を取りましょう。

【日常生活の注意点
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注意点 内容 ポイント
紫外線対策 白内障・加齢黄斑変性のリスクを高める UVカットサングラスや帽子を着用
・強い日差しを避ける
ブルーライト対策 目の疲れや睡眠障害の原因になる可能性 ・画面を長時間見ない
・休憩をこまめに取る
・ブルーライトカット眼鏡を活用
適度な休憩 長時間作業は目の疲れの原因に ・1時間に1回、遠くを見る&目を閉じるなどでリセット
乾燥対策 ドライアイの悪化につながる ・加湿器を使う
・意識的にまばたきを増やす
これらの習慣を日常に取り入れることで、目の健康を守り、快適な生活を続けることができます。

3.70代で定期的な眼科検診が重要な理由

70代では白内障や緑内障などの目の病気が増え、視力低下や失明につながることもあります。
その予防には、定期的な眼科検診と早期発見が欠かせません。

ここでは、70代で眼科検診がなぜ大切なのか、頻度や検査内容についてご紹介します。

眼科検診の頻度はどれくらい?

眼科検診は、70代で目の病気を早期発見し、視力低下や失明を防ぐために欠かせません。

【眼科検診の頻度|自覚症状別】
  • 自覚症状がない場:年に1回の定期検診をおすすめ
  • 視力低下・かすみ目・飛蚊症など異常を感じた場合:早めに眼科を受診

定期検査が安心につながります。

眼科検診で行われる主な検査内容

眼科検診をする女性
眼科検診では、白内障・緑内障・加齢黄斑変性・糖尿病網膜症などの病気を早期に発見するための検査が行われます。

【主な検査内容
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検査 内容・目的
視力検査 視力の低下や変化をチェック
眼圧検査 緑内障のリスクを評価するため眼圧を測定
細隙灯顕微鏡検査 白内障や角膜・網膜の異常を確認
眼底検査 網膜や視神経の状態を確認し、加齢黄斑変性や糖尿病網膜症を発見
その他(必要時) 視野検査、OCT(光干渉断層計)などで詳細に確認
これらの検査で目の健康状態を総合的に把握します。

結果をもとに治療や生活改善につなげます。

目の病気は早期発見が大切|70代で注意すべき理由

鏡を見る女性
70代で多い白内障・緑内障・加齢黄斑変性・糖尿病網膜症などの目の病気は、早期に発見すれば進行を抑え、視力低下や失明を防げる可能性があります。
また糖尿病、高血圧、脂質異常症(高脂血症)、高尿酸血症(痛風)を罹患していて無治療または治療コントロール不良の方では、無自覚の網膜出血が生じやすく、初期段階では自覚症状がないことが多く、気づかないうちに病気が進行してしまうケースも少なくありません。自覚症状があった時には、かなり進行している状態です。
その為、早期発見・早期治療が非常に重要です。
症状が出る前に発見をする為に定期検診などを心掛けましょう。
【早期発見が大切な4つの理由】
①病気の進行を抑制
目の病気は、放置すると徐々に進行し、視力低下や視野の欠損を引き起こす可能性があります。
早期に発見し治療を開始することで、病気の進行を遅らせ、症状の悪化を防ぐことができます。

②視力の維持・回復
早期治療によって、視力の維持や回復を期待できる場合があります。
例えば、白内障は手術によって視力が回復する可能性が高く、緑内障も早期に治療を開始することで、視野の悪化を抑制できます。

③治療の選択肢が広がる
病気が進行すると、治療の選択肢が限られる場合があります。
早期発見であれば、より多くの治療法を選択でき、患者さんの状態に最適な治療を受けることができます。

④生活の質の向上
早期発見と治療により、視力を維持し、日常生活の質を向上させることができます。
見えやすくなることで、読書や趣味を楽しんだり、安全に外出したりすることができます。

これらの理由から、定期的な眼科検診は70代にとって不可欠です。
異常を感じたら放置せず、早めに受診して「早期発見・早期治療」を心がけましょう。

4.70代の目の健康Q&A|よくある疑問にお答えします

70代になると「目が疲れやすい」、「目薬は使いすぎていいの?」など、目の健康に関する疑問が増えてきます。
ここでは、70代でよくある質問にQ&A形式で分かりやすく回答します。

Q1:目の疲れを感じやすいのですが、どんな対策をすればいいですか?

70代になると、加齢による目の機能低下や筋肉の衰えにより、若い頃より目の疲れを感じやすくなります。
放置すると視力低下や頭痛につながることもあるため、早めの対策が大切です。

【目の疲れを感じたときの5つの対策】
①休息を取る
1時間に1回程度、10分程度の休憩を取り、目を休ませましょう。遠くの景色を見たり、目を閉じたりするだけでも効果があります。

②温める
蒸しタオルやホットアイマスクなどで目を温めると、血行が促進され、目の疲れが和らぎます。

③マッサージ
目の周りの筋肉を優しくマッサージすることも効果的です。
こめかみや眉毛の下あたりを優しく揉みほぐしましょう。

④点眼薬
目の乾燥が原因で疲れを感じる場合は、人工涙液などの点眼薬を使用するのも良いでしょう。

⑤生活習慣の見直し
長時間のパソコン作業やスマートフォンの使用を避け、十分な睡眠とバランスの取れた食事を心がけましょう。

これらを習慣にすることで、70代でも目の疲れを軽減し、視力維持に役立てることができます。

目の疲れは健康状態にも影響します。

Q2:目薬は毎日使っても大丈夫ですか?

目薬
目薬は、ドライアイや目の疲れを和らげるために有効ですが、使い方を誤ると逆に目に負担をかけることがあります。
特に70代では目が乾燥しやすいため、正しい使用が大切です。
【目薬を使用する際の注意点】
・使用回数
目薬の使用回数は、医師の指示に従って点眼して下さい。大体は、1日に3~4回程度です。

・防腐剤無添加の目薬を選ぶ
頻繁に目薬を使用する場合は、防腐剤無添加の目薬を選ぶようにしましょう。

・医師に相談する
目の症状が改善しない場合は、自己判断で目薬を使い続けるのではなく、眼科医に相談しましょう。

目薬は一時的なケアには便利ですが、根本的な治療が必要な病気(緑内障やドライアイの重症化など)が隠れていることもあります。

症状が続く際はご相談ください。

Q3:サプリメントを摂れば目の健康に効果がありますか?

サプリメント
目の健康をサポートするサプリメントには、ルテイン、アントシアニン、ビタミンA、DHA・EPA、アスタキサンチンなどがあります。
これらは白内障や加齢黄斑変性の予防に役立つとされますが、70代では食が細くなり不足しやすい栄養を補う目的で活用するのが基本です。
【サプリメントを使用する際の注意点】
・医師に相談する
サプリメントを摂取する前に、必ず医師に相談しましょう。
持病がある場合や、他の薬を服用している場合は、注意が必要です。

・用法・用量を守る
サプリメントの用法・用量を守り、過剰摂取は避けましょう。

・バランスの取れた食事を基本とする
サプリメントはあくまで補助的なものであり、バランスの取れた食事を基本とすることが大切です。

サプリメントは目の健康を支える一助になりますが、万能薬ではありません。
日々の食事を基本にしながら、不足分をサプリで補うのが望ましい使い方です。

サプリに頼りすぎるのも良くないことです。

Q4:どんな症状が出たら眼科を受診すべきですか?

目の異常は、早期に発見して治療を始めることが失明予防につながります。
70代では加齢による目のトラブルが増えるため、次のような症状が出たら迷わず眼科を受診しましょう。

【受診が必要な症状】
・視力低下
急に視力が低下した場合や、視界がぼやける、かすむなどの症状がある場合。

・目の痛み
目に強い痛みを感じる場合。

・充血
目が赤くなる、充血がひどい場合。

・異物感
目に異物が入ったような感じがする、ゴロゴロする感じが続く場合。

・飛蚊症
目の前に黒い点や線のようなものが現れる場合。
飛蚊症は、加齢に伴い誰にでも起こりうる症状ですが、急に症状が悪化したり、数が増えたりした場合は、注意が必要です。

・視野異常
視野が狭くなる、一部が見えなくなるなどの症状がある場合。

・その他
その他、目の異常を感じた場合は、早めに眼科を受診しましょう。
定期的な眼科検診も、目の健康を維持するために重要です。

これらの症状以外でも「普段と違う」と感じたら、自己判断せず早めに眼科で検査を受けることが大切です。
定期的な検診もあわせて受けることで、70代でもクリアな視界を保てます。

5.まとめ

眼科手術
70代になると、白内障・緑内障・加齢黄斑変性など目の病気のリスクが高まり、視力低下や失明につながることもあります。
その予防には、生活習慣の見直しと定期的な眼科検診が欠かせません。

もし「視界がかすむ」「目が疲れやすい」「黒い点が見える」などの症状を感じたら、早めの受診が安心につながります。
相模原眼科では、70代の患者様一人ひとりの症状に合わせた丁寧な検査と治療を行っています。
目の健康に不安がある方は、どうぞお気軽にご相談ください。

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(財)日本眼科学会 眼科専門医 相模原眼科 院長 岡野 喜一朗
<筆者情報>
(財)日本眼科学会 眼科専門医
相模原眼科 院長 岡野 喜一朗