診療案内

GUIDE

目の病気に関するお悩み

近視・遠視・乱視

目次

近視とは

「近くが見えても遠くが見えづらい」のが近視です。目は水晶体から入ってきたものを、奥にある網膜の上で焦点を結び、ピントを合わせてものを見ています。ところが、近視により通常は球体をしている眼球が、ラグビーボールのように前後に長くなると(眼軸長の伸長)、正しい位置よりも手前で焦点が合ってしまい、ぼやけて見えるようになるのです。

a.正視(正常)な人の眼球
b.近視の人の眼球

近視の原因

多くは環境因子によるものであり、30センチ未満のものをずっと継続に見続けていることが大きな近視要因です。遺伝的要素もありますが、全体の約1~3割です。

近視の進行

近視は一度始まると、男子は18歳頃まで、女子は16歳頃まで、坂道を転げ落ちるように急速に進みます。その後少し進行が緩やかになり、25~26歳で止まります。そのため、環境因子はあるものの、治療をしない限り学童期の近視はどんどん進んでいきます。
近視が加速度的に進行していくことで「病的近視」になる可能性があり、大人になった時に網膜剥離などの眼科疾患の原因になる場合があるため、できるだけ早期に矯正や治療を行うことが大切です。

近視の治療

一般的に、近視の治療には大きく二つの選択肢があります。

●眼鏡やコンタクトによる矯正
矯正器具を使うことで、現在見づらいものを見やすくサポートします。何もしないよりは、進行を緩める手段です。視力の悪化を食い止めることはできません。

●近視進行抑制治療
進行をできる限り抑制して食い止めるための治療です。
特に学童期から中高生までの近視は、眼鏡やコンタクトだけではなく、近視進行抑制治療を同時並行で行うことをお勧めしております。
前述のとおり、矯正器具だけでは、視力悪化は緩やかに進行しますが、今は「進行を止める」ための治療が主流となっています。その効果も実証済です。

当院では、オルソケラトロジー(ナイトコンタクト)治療を積極的に行っております。また、アトロピンという近視を抑制するための目薬を使用することもあります。
近視抑制治療が最先端のシンガポールにて経験を積んだ医師と、オルソケラトロジーコンタクトレンズの代表企業に勤務していた視能訓練士がチームを組み、サポートさせていただきます。

遠視とは

遠視は近くのものをはっきり見ることが難しいというものです。網膜より後ろ側で焦点が合うため、近くを見る時に視界がぼんやりします。

遠視の原因とは

後天的な理由はないことがほとんどで、遺伝的要因が大きいと言われています。

近視は目の奥行が長くなる(眼軸長の伸長)一方、遠視は眼軸長が短いことや、水晶体の厚みの調節機能に問題があることが原因です。生まれてすぐの赤ちゃんの目は、眼球も小さく、眼軸長がとても短いため遠視の状態ですが、通常は7~10歳になると成長と共に遠視はなくなっていきます。
遠視の場合、網膜の後ろ側でピントが合うため、水晶体を膨らませることで焦点が合う場所を調整します。そのため、遠くや近くを見たりするのに目の調整力をフル稼働させる必要があり、目が疲れやすくなります。
子供のうちはこの調整機能が強いため、遠視に気付かないということもありますが、重度の遠視は斜視を引き起こすこともありますので注意が必要です。

遠視の治療

遠視の治療は眼鏡やコンタクトレンズを使います。適切に矯正することで、日常生活の視力に問題なく生活できます。

乱視とは

角膜や水晶体の形にゆがみなどがあり、光の屈折が不均一となります。正常な目は、角膜や水晶体は球面のような形をしているため、外から入ってくる光が1点に集まりますが、乱視の場合は複数の焦点に集まります。そのため、視界がぼやけて見えたり、文字や線が歪んで見えることなどがあります。
角膜や水晶体の形にゆがみなどがあり、光の屈折が不均一となります。正常な目は、角膜や水晶体は球面のような形をしているため、外から入ってくる光が1点に集まりますが、乱視の場合は複数の焦点に集まります。そのため、視界がぼやけて見えたり、文字や線が歪んで見えることなどがあります。

乱視の原因

生まれつき目の内部の形状に問題がある場合に引き起こされます。また、角膜の手術や外傷によって、後天的に発生する場合があります。

乱視の治療

眼鏡、コンタクトレズを使って矯正します。
それでも改善が見られない場合は、屈折矯正手術を行うことがあります。こうした方法で、光の屈折を正常にし、ストレスのない視界に戻すことができます。